マーケターに聞いてみよう!
Vol.8_株式会社Faber Company 月岡 克博さん

マーケターとして活躍されているみなさまに、ご自身の経歴やマーケティングに携わることになったきっかけ、お仕事をするうえで大切にしていることなどを語っていただく『インタビュー企画』。

第8回目は、「職人とテクノロジーの融合」をテーマとし、「MIERUCA(ミエルカ)」など、Webマーケティングの問題解決における最高峰のプロダクト開発を行う株式会社Faber Companyの月岡さんにお話を伺っていきます。


月岡 克博さん
株式会社Faber Company
執行役員 エグゼクティブマーケティングディレクター


神奈川県横浜市出身。大学卒業後、2005年、SFAベンダーに入社。コンサルタントとしてプリセールスやSFA導入プロジェクトを複数担当。2009年、CRMベンダーに入社し、セールスに転身。2013年には東日本エリアセールスマネージャーに。2014年にFaber Company入社後、営業部長として売上拡大に貢献。2016年にIMC部門を新設し、MIERUCAを中心としたマーケティングおよび広報領域を統括。2020年からはMIERUCAのプロダクトオーナーも兼務し、2021年10月、執行役員就任。


経営者になりたい。そのゴールを見据えたキャリア選択

ーまずはご自身のご経歴を教えてください。

新卒でSales Force Automation(SFA)のツールベンダーの会社に入社しました。そこでは、営業が獲得してきたプロジェクトの運営と、プリセールスという営業が営業しやすいように資料やデモを作ったりするチームに所属し、4年ほど働きました。

3年目くらいから、なんとなくSFAの範囲や限界を感じ、転職を意識したんです。自分が以前から経営者になりたいという思いがあって、それであれば『自分で営業できないといけないよな』と思ったんですよね。いまの会社で営業しても変化が少ないなと思って、他の環境でチャレンジしたいと考えるようになりました。

そこで色々な転職サイトに登録しました。みんな画一的なメールばかりで放置していたのですが、とある方から自分宛にカスタマイズされたメールが届いたんです。聞いたことのないヘッドハンティングの会社でしたが、興味を惹かれてその方に会いに行きました。

直接色々な話を聞き、その方を信用できるなと感じて、企業を紹介してもらうことにしました。最終的に私の2回の転職はその方が関わっていて、公私共に仲良くさせてもらっています。

2社目のCRMベンダーで営業になりました。一応適性はあったのか、東日本の営業マネージャーにまでなれたのですが、そこから上を目指すのが難しい環境だなと思ってしまったんです。これからのキャリアをどうしようかと考えている時に今のFaber Company創業代表の古澤に声をかけてもらいました。

実は先ほどお話ししたヘッドハンターの方の紹介で、2社目に転職した後に古澤には会っていました。私が『経営者になりたい』という話をしていたので、色々な経営者の方を紹介してもらっていて、そのうちの一人でした。当時はまだFaber Companyも数人位の規模で、私自身も未熟だったのでご挨拶だけで終わっていたんです。

そしたら、3年後くらいですかね、突然連絡をもらったんです。「そろそろ来てほしい」って話だったんですが、ちょうどキャリアを考えていた時期だったこと、より経営に近いところ、創業経営者と一緒に仕事ができるということもあって、当時20人くらいだった今の会社に飛び込みました。

Faber CompanyはSEOコンサルティング会社ですが、当時主力サービスが理解できなくて売る気にならかったんです(笑)なので、駆け出しのサービスだった『コンテンツマーケティング支援』をメインに営業していました。ようやくコンテンツマーケティングというもの自体が話題になり始めていた時期ということもあり、興味をお持ち頂けることが多かったんです。基本的にはライターさんにコンテンツを書いてもらっていましたが、BtoBとかの専門領域になるとライターさんが見つからない。なので自分で売って、自分で書いて納品したりもしていました。

そして、入社から約1年後の2015年3月にMIERUCAがリリースされます。ツールのない会社にきたつもりだったんですが、ツールができちゃいまして。ツールベンダーにいたことのある私が、その営業とマーケティング全般を統括することになりました。2016年ころには営業人材も増え、マーケティング組織を立ち上げマーケ専任にしてもらいました。

さらに、プロモーションだけじゃなくてサービス企画からやらないとマーケティングじゃないなと思って、2020年に「MIERUCAのプロダクトオーナーにしてくれ」と直談判して、それからプロダクトの新規機能開発もみています。

「Faber:職人」が集まり、知見や技術を磨く。SEOコンサルティング発の、プロフェッショナル集団

ー続いて、御社のサービス/月岡さんが関わっているサービスについて教えてください。
社名にもある「Faber」という言葉はラテン語で「職人」という意味で、そういう”色んなプロフェッショナルが集まる会社にしたい”という想いで名付けられています。

ただ、プロフェッショナルといえども人間ですので、サービスを提供する範囲が限られてしまう。そこでうちの代表が考えたのが、その知見・技術を”ツール化する”ということでした。

最初は海外のプロダクトを日本でローカライズして販売する計画もありましたが、コストや効率を考えるとハードルが高くて断念。やはり自分たちで作らないとダメだ、ということで生まれたのがSEOツール『MIERUCA(ミエルカ)』です。

その後、ユーザー行動分析ができる『MIERUCAヒートマップ』や、『ローカルミエルカ』というGoogleのビジネスプロフィールをまとめて管理できるツールもリリース。リソース面での課題が大きい場合は、Webマーケティング専門の業務委託マッチングサービス『ミエルカコネクト』というサービスも提供しています。

ー御社のマーケティング活動における特徴はありますか?

Faber Companyのマーケティングでは、BtoB、特にSaaSプロダクトにおける一般的な施策はだいたいやっていると思いますが、YouTubeチャンネル『ミエルカチャンネル』を積極的に運営しているのが特徴でしょうか。

コロナ禍の2020年にオープンして、2022年5月現在で、チャンネル登録者数が8,000人超くらいまで成長しています。BtoB企業のYoutubeアカウントとしてはかなり大きい部類じゃないでしょうか。
Youtubeチャンネルの直接的な効果って計測しづらいんです。ただ、当社に問合せ頂く方、展示会でブースに来場頂く方、採用面談でお会いする候補者の方、など色々な場面で「見てます」と言ってもらうことが増えています。私も色々なところで言われますね。この先、重要なチャネルになるかもしれないですね。
今、会社の「展望」「価値観」を整備しているところです。そういうのも施策に反映されているかもしれません。やっぱり人数が増えて100人前後になってくると、創業オーナーの文脈とか文化みたいなものを、社員一人ひとりまで浸透させることが難しいじゃないですか。

そこで必要になるのが、その会社の”展望”なんじゃないかと思うんです。よくミッション・ビジョン・バリューって言うと思うんですが、横文字が嫌いなので(笑)

その展望には「辺境の知から”マーケティングゼロ”を実現する」とあります。我々はマーケティングのご支援をする会社なので、マーケティングをなくすみたいなことを言うのはおかしいかもしれません。小手先のプロモーションをしなくても良い商品が必要とされている人にちゃんと届く世界観っていうんですかね。それができたら「1,000年残る何か」を作れる会社になれるんじゃないかなと考えています。

毎日のわずかな「0.01」を重ね続け、圧倒的な「ギブ」を提供する。その積み重ねで、昨日の自分を越えていく


ーご自身がマーケティングに関わる上で、大切にしていることは何ですか?

こちらは会社の”価値観”の中に「なり得る最高の自分になる」とあります。昨日の自分を越えろ、って感じですかね。そこのカテゴリには、さらに「1.01の法則」というのがあります。

「1.01」を続けるか、「0.99」でいくのか。「0.01」の違いってわずかではありますが、それを例えば1年365日続ける、つまり365乗すると37.78になります。逆に「0.01」マイナスした「0.99」を365乗すると0.03になってしまうんです。この差ってすごいですよね。

毎日わずかな「0.01」を重ねることでここまでの差を作ることができる。それに、忙しい日や疲れている時でも、「0.01」なら頑張れそうじゃないですか。昨日の自分を越えると言っても大きなことをいきなりやる訳ではなく、毎日ちょっとずつ前に進んでいくのを重ねていくんです。

もう一つは、「ギブ」を圧倒的に多くすること。「ギブ&テイク」という言葉がありますが、私は「ギブ ギブ ギブ ギブ ギブ&ちょっとテイク」くらいの感覚を意識しています。

例えばですが、コロナ禍でストップしていますが、2017~2019年までは関西出張の際に大阪でマーケティング勉強会を主催していました。全部で20回ほど開催したでしょうか。きっかけは、知人のマーケターに「大阪はマーケティングに関する情報を得る機会が、関東に比べて圧倒的に少ない」というお話を聞いたことです。

「それなら関西で勉強会を一緒にやりましょう!」ということで、私が得意とするコンテンツマーケティングの手法をお伝えしたり、界隈で活躍されている方を呼んで講演してもらったり、ってのを特に費用もいただかずに続けていました。中々こういうコミュニティ運営って継続するのが難しいんですが、続けていたからこそ多くの感謝を頂くことができたのかなと。コミュニティではうちのプロモーションって一切しないんですけど、コンテンツマーケティングとかSEOで困ったら、やっぱり思い出してお問合せ頂けるんですよね。

また、当社の価値観にも「ご縁つむぎ」というのがありますが、こういったイベントや集まりを通じて、”人を繋げる”ということも意識しています。

一人でできることって、限られているので、何か社会に還元したい、自分の枠を越えてさらに大きなプロジェクトなり目的を達成したい、となると他の方の助けが必要になってくると思うんです。そういうときにいつでも相談できる、専門家を紹介してもらう、そういうご縁って大事ですよね。色々な『知』を集めた集合知で多くの課題解決ができたらなと思っています。

ー読者のみなさまへの一言

何かチャレンジしたいけど、上が認めてくれない、みたいな話って多いですよね。
でもそれって認めてもらう努力ができてないってことだと思ってて。今の自分ができることを精一杯やって、実績を出して、『信頼貯金』を貯めておいて欲しいなと思います。何かをやりたい、言いたいんだったら、それを信頼して受け入れてもらうための貯金は絶対に必要です。その信頼貯金があれば、新しいチャレンジもさせてもらえるようになるんじゃないですかね。

不確実性の高いこと、上手くいくかどうかわからないこと、失敗するかもしれないことを、「お前に任せておけば大丈夫」と思ってもらえるくらいの実績をだしておく。私自身も実はたくさんの失敗を重ねてきました。よく「なんでも上手くいっているように見える」と言われるんですが、成功は表に出やすいですが数ある失敗はでてこないですから。
あと、どんな失敗でも、実験だと思っておけばいいんです。「上手くいくまでやれば、失敗はありえない!」と思うようにもしています。ちゃんとゴールを見据えて、そして信頼して任せてもらえるように、まずは周りを圧倒できるほどの実績を重ねていきましょう!

ー取材後記
今回は「MIERUCA(ミエルカ)」など、Webマーケティングの問題解決における最高峰のプロダクト開発を行う株式会社Faber Companyの月岡さんにインタビューさせて頂きました。

ご家族の影響で、幼い頃から経営者を目指していらっしゃったという月岡さん。日々のお仕事へ向けるスタンスやキャリアの転換期にも、その目標を実現すべく、強く一貫した”想い”が滲み出ていました。少しずつでも昨日の自分を越えていく、その積み重ねが大きな進化に繋がっていらっしゃるのではないでしょうか。

毎日の「+α」、改めて意識していきたいですね。

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